玄米とは稲穂の果実にあたる籾(もみ)から籾殻(もみがら)を除去した状態をいいます。
一般的に食される精白米は、玄米からさらに米糠(こめぬか)を取り除いたものです。玄米は籾殻を除去しても種子としての機能を失わず、藩種することにより芽を出すことも可能です。
白米に比べて食感が硬めなことなどから敬遠されがちですが、その栄養価は白米とは比べ物にならないほどに高いです。
お米は精米することで美味しく食べることが可能ですが、健康に良い成分がたくさん捨てられてしまいます。砂糖や肉などの酸性に属する食品が多い現代において、白米の約8倍の食物繊維、そしてビタミンやミネラルを豊富に含む玄米は、非常に魅力的な食物と言えます。
江戸時代、足や膝がだるくなり食欲がなくなる「江戸わずらい」という原因不明の症状が流行しました。江戸わずらいは脚気(かっけ)という病気、玄米の糠部分に多く含まれているビタミンB1欠乏症が原因です。当時の人は、真っ白に精白したご飯ばかりを食べ、栄養バランス(ビタミンという概念)の知識がありませんでした。近年でも偏った食生活により、糖分を代謝するビタミンB1が不足してしまい、脚気にかかることは決して珍しくありません。
玄米は健康食品などに加工されて幅広く食されています。とはいえ除草剤や農薬の残留する可能性が白米よりも高いため、有機JAS認定米や無農薬、低農薬栽培米の玄米の方が安全性に優れています。
現在の稲作は農薬を使うことにより手間をかけずに、大量生産することが可能になりました。しかし、作物に残留する農薬によって健康が害されたりする結果を招く恐れがあります。
玄米は白米と比べると硬いため、圧力釜による炊飯やお粥にして食するなどの方法が適しています。食物繊維が多く含まれる玄米を食べて消化不良になる場合もあるので、よく噛みながら食べましょう。
玄米食が初めてという方には白米と玄米を一緒に炊いてみることや、お粥に色々な食材を入れたり、炊き込みご飯などにしてみることをおすすめします。